iPhone がいつまでたっても Flash をサポートせず、なぜだろうと思いながら暮らし続けて2年以上がたつ。そんな中、次の興味深い記事を見つけた。
iPhoneでいまだFlashがサポートされないのは……
http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0902/03/news063.html
半年以上前に掲載された記事であるが、今読んでも説得力がある。この記事の要旨は
- 技術的には iPhone で Flash をサポートすることは可能なはずである
- iPhone で Flash をサポートすると、アプリケーションに対するアップルの支配権を崩しかねない
という二点である。
一点目については、記事でも触れられているが、ベースが Mac OS X である iPhone のプラットホーム上に Flash がのらないはずはない。そもそも国内の携帯電話メーカーは、ほぼ 100% Flash をサポートした携帯電話を出荷しているので、ベースがよりしっかりしている iPhone で、Flash が実現できない技術的な理由を見いだすのは難しい。
もう一点は、政治的な考察であるが、理由としてはこちらがむしろ説得力を持つ。
この記事が出されてから、iPhone のファームウェアは既に 3.0 および 3.1 と2回アップグレードを繰り返している。その間にコピー&ペーストや、Notes の Mac 母艦との同期など、待ち望まれていた機能が実装されてきているが、Flash の方は未だに実現できていない。記事で書かれているように、アップルとしては、 App Store によるアプリケーション配信を充実させていきたいのであろう。その試みが、先頃リリースされた iTunes バージョン 9.0 でも見られる。こうなると、ますますそれ以外のアプリケーション供給チャネルをアップルが認めたがらなくなる傾向が見えてきてしまう。
Adobe 側としては、そんなアップルの牙城を Flash でもって切り崩したいという意図もあるに違いない。
アップルが独自のアプリケーション配信チャネルを自分だけのものに留めておきたい気持ちはわからなくはないが、世の中の GUI を備えたインターネット接続機器のほとんどが Flash をサポートしている中、iPhone だけがサポートしないというのはきわめて異質に見える。かつて Steve Jobs 氏が「iPhone でユーザーアプリの実行は認めない」と繰り返していたのが、後になってその方針を覆したのと同様に、現在サポートしていない Flash をサポートする方針転換の日が来ることを期待したい。



