北野幸伯氏が電子出版している国家の気概を読みました。世界と日本の歴史をひもとき、大局的な流れを示した上で現代の日本がおかれた状況をわかりやすく説明し、最後に我々がとるべき行動を示してくれています。
ロシアの外交エリートが卒業する大学を出た北野氏は、彼らがいかに公開されている情報を読み取って判断していくかの思考パターンを熟知しており、既に著している三冊の本においてアメリカを一極が反映する世界から、多極化への移行を予言しています。そんな彼が着目するのは、国家のライフサイクルという概念です。イギリスやアメリカの繁栄と没落をライフサイクルの観点からわかりやすく説明し、日本の成長期は1990年にピークを迎え、その後は成熟期にあるとしています。一方、中国は日本に比べて30年遅れており、中国の成長がピークを迎えるのは2020年になるだろうと予測しています。
そんな彼が最も危惧するのが、国家の舵取りについて、日本の為政者たちがアメリカの次に中国に指針を委ねることです。2009年に政権を取った民主党が既にその兆候を示しているとし、鳩山首相や小沢元幹事長の具体的な言動を用いながら、いかに日本が危機的な方向に向かっていたのかをわかりやすく説明しています。具体的には、外国人に地方参政権を与えることが、中国の共産党政権に対して国をのっとらせる最短経路につながると警告し、選挙民である我々読者に、外国人に地方参政権を与えることを公約としている政治家を選挙で選ばないようにすすめています。
去年、ドイツで移民政策は失敗だったと既にメルケル首相が認める発言をしていますし、以前に書いたエントリーでもその具体例を挙げるビデオを紹介していますが、これを見る限りどう考えても安易な移民政策は国をますます混乱に陥れるとしか思えません。そんな安易な移民政策に加えて、日本国内に在住する外国人に地方参政権を与えるとなると、最大の利益を被るのは中国共産政府であるということが必然として予測できます。本書ではその予想されるシナリオをわかりやすく教えてくれ、いかにそのシナリオを打破すべきかの方策までわかりやすく示しています。



