日本代表の試合を久しぶりにテレビで見てみた。昔に比べると選手一人一人の技術が随分上がっているなと感じた。ワンタッチでの速いパスまわしや大柄なオランダ選手とのボールの奪い合いなど、90年代の日本代表とは雲泥の差と言ってもいいくらいに向上している。10年前だったら、相手のプレッシャーがきついとパスミスやトラップミスが多発して、あんなに速いパス回しなどは続かなかったし、そもそも一発目のボールタッチで完全に自分のコントロールができる選手は中田くらいなものだった。それが今では代表選手全員が一発目のタッチで自分のボールコントロールを決めている。海外で活躍する選手も増えたせいか、はたまたJリーグがレベルアップしたせいか、競り負けする場面も激減した。中村俊輔も桐光学園にいたときに比べると別人かと思うくらいたくましくなった。16年前にJリーグが発足してから、日本サッカーは確実にレベルアップしていると言える。
だが、相変わらず変わっていないところもある。試合展開の運び方と、決定力不足である。前半非常にいい調子で、オランダの攻撃の芽を摘み、速いパス回しで相手のペナルティーエリア付近へと迫っていくのが何回も見られたが、シュートが枠に入らない。おそらくそういう展開を選手一人一人が120%暗いのペースでやっていたからだろう、後半20分も過ぎると、疲れてきたのか、前線での中盤からフォワード選手のオランダ選手へのプレッシャーが弱まり、オランダ選手一人一人が簡単にボールコントロールできるようになった。プレッシャーがなくなれば、さすがはオランダ選手で、シュートチャンスをしっかりと確実に決めてくる。象徴的だったのが、前半はうまく抑えていたスナイデルの活躍を、後半体力がもたなくなったとたんに抑えられなくなり、彼に二点目を決められたことだろう。
一方のオランダはやはり全体としてのバランスの取り方がうまい。前半は日本が予想以上に健闘していたこともあるだろうが、ある程度日本に自由にやらせていたということもあるかもしれない。一見中盤を日本が制しているように見えるのだが、ゴール前の肝心なところでは確実にシュートコースをディフェンダー陣が抑えきっていた。後半開始後も前半と変わらないペースが続いていたが、日本に疲れが出てくるやいなや、ディフェンダーから中盤、そしてフォワードへのボール回しが非常に素早くなり、シュートチャンスがあれば確実に決めてくる。後半の20分で3点を立て続けに入れてくるのはさすがとしかいいようがない。こういう試合運びと決めるところで確実に決めるという点は、日本がオランダから大いに学ぶべきところだろう。
個人的にはオランダは、フリット、ファンバステン、ライカールトのトリオとクーマンがいた時代からのファンで、88年の欧州選手権制覇以来、ワールドカップを制する日を心待ちにしていたのだが、いっこうにその日がこない。来年こそはと期待したい。



