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  • ものつくり敗戦

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    ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)を読みました。著者は匠の技術を尊重したがる日本の製造業に対して、疑問を呈し、このままでは日本のものつくりが衰退してしまうということを嘆いておられますが、実にその通りだと、我が意を得たりと思いました。

    以下、印象に残った点のまとめです。

    • 日本人は、理論とシステムとソフトウェアが弱い。これは、ギリシャ哲学以来の徹底した論理思考と合理化が歴史的に欠如しているからと言える。
    • 労働を資本集約型と労働集約型とに分けて考えると、欧米は資本を投入してシステムを整備した上で生産性の向上を図っている。それに対して日本は伝統的に安価で良質な労働力が大量に供給できていたので、個々の技量にゆだねられる労働集約型の生産システムが発達した。
    • 科学の革命として、次の三つが今までに見られた。
      • 第一の科学革命: ガリレオ、ニュートン、17世紀
      • 第二の科学革命: 科学と技術の結婚、19世紀
      • 第三の科学革命: 人工物を対象とする科学、20世紀前半、機械からシステムへ
    • 生産手段に着目すると、産業革命が、道具から機械へ発展に寄与した。一方、第三の科学革命は、機械からシステムへの発展へと寄与した。
    • 日本は逆行していて、明治以来の近代化が進むと、欧米から機械を輸入した後、機械を道具のように使いこなし、生産性を向上させてきた。「機械を道具のように使いこなす」ということがよく叫ばれた。
    • 一方、高度経済成長時代は、システムを機械化した。すなわち、個々のモジュールをその場に合わせて最適化し、効率を向上することで個々のモジュール単位での生産性と品質が劇的によくなった。