Devin Stewart という人が、Huffington Post に、日本のガラパゴス化を憂いている記事を書いています。
Slowing Japan’s Galapagos Syndrome
http://www.huffingtonpost.com/devin-stewart/slowing-japans-galapagos_b_557446.html
日本人が内向きになっていることを憂い、日本という国自体が殻に閉じこもり、国際政治の舞台から目立たなくなり、経済的にも孤立してしまうことを危惧しています。携帯電話から最初に始まった「ガラパゴス化」の概念を説明した上で、若者の引きこもりや、アメリカの大学に挑戦する学生の減少、若者の内向き志向を紹介し、最近の例として日経新聞が自身のサイトをリンクする場合には文章による請願書を出さなければならなくなったという、インターネット時代とは逆行する動きを挙げています。
結論としては、日本が「ソフトパワー」と呼ばれる特許や革新的アイディア、技術などの知的財産をいかに支持して海外の関係機関と協力、協調していくかということを Stewart 氏は述べています。
彼が今どこに住んでいるのかがわからないのですが、どれも正しい指摘だと思います。6年間アメリカに住んだあと、日本に帰ってきてもうすぐ一年経つのですが、いろいろなところで以前よりも人々が内向きになっていることを感じます。たとえば、海外の空港に行くと、以前は2月や3月ともなればそこら中に日本人の若者がいたものですが、今ではそうした人々が激減し、むしろ見かける日本人は中高年の方々ばかりになりました。英会話学校はどんどんつぶれていますし、なんとなくですが、海外へ行こうと広告も減っている気がします。また、仕事の上でも「今までのやり方でこれまでやってこれたのだから、これでいいのだ」とか、「予算がないから今は何もやらない」という考えを持つ人が思いのほか多く、自分が接してきた欧米の顧客と比べても、新しいことへの積極的なアプローチが見られないという傾向が見られています。
読者コメントに対応する形で、Stewart 氏は、教育を変える必要があると述べていますが、その通りだと思います。もはや明治時代以来の、先生と生徒が中央集権的な文部省公認の教科書を読んで勉強していくというやり方が、時代に合わなくなっています。今こそ発想を変えて、伝統にとらわれずに「文部科学省」という「科学」の名に恥じない思考で教育のやり方を変えるべきでしょう。一クラスあたりの生徒や学生の人数を減らし、教科書はその地域や自治体で独自に用意することができ、先生も大学卒業以来ずっとその道でやってきた人だけというのではなく、様々な職に携わる人が直接生の教えを施すことができれば、随分変わってくるのではないでしょうか。
また、教育の幅を広げて考えると、マスメディアのあり方も変わるべきでしょう。例えばテレビの報道も昔は「なるほどザワールド」とか、「How Much」とか、世界のいろいろな事物を日本に紹介する番組が多くあったと思うのですが、いつの間にかそういうものもなくなり、チャンネルをひねるとよくわからないお笑い番組か、ドラマか、ニュースか、映画か、スポーツかしかやっていないということになってしまいました。新聞は海外で報道されていることが日本では報じられていないということがよくあります。
マスメディアの問題は、長らく語られてきた割にはちっとも変わらないどころか、ますます悪くなっている気がします。これもやはり外資による変革、すなわち黒船を待たなくてはならないのでしょうか。



