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  • 無人機の進化

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    911 以降、イラクやアフガニスタンでの戦争において、ドローン (Drone) と呼ばれる無人機の活躍が顕著になってきており、昨今ではオサマ・ビン・ラディンの発見や、福島第一原子力発電所からの放射線量測定にも使われています。

    そんな無人機が着々と進化しているという記事が、ニューヨーク・タイムズで報じられています。

    War Evolves With Drones, Some Tiny as Bugs
    http://www.nytimes.com/2011/06/20/world/20drones.html?_r=

    記事によれば、様々な形態の無人機が現在開発中で、中には小型飛行船くらいのものから、虫みたいに小さいものまで研究されているようです。

    英語で、bug というのは、「盗聴器」という意味もあり、そこから “bugs with bugs”、すなわち「盗聴器を持った虫」としゃれた表現をしている人もいるみたいです。

    アメリカにいるときに、某軍事関係の人から、現在開発中の F35 戦闘機 (Joint Strike Fighter) を最後に、有人の戦闘機は開発が終了し、これからは戦闘機も無人になるということを聞きましたが、これもここで報じられている無人機への依存の流れなのでしょう。

    こうなると、アメリカ市民と戦争とのかい離ができ、アメリカ市民が何も知らないまま、他国で普通の一般市民が無人機の巻き添えになり、そのためにアメリカに敵意を持った人々が増えるのではという懸念もあるようです。

    ただ、こうしたいちゃもんみたいな懸念は新しい道具や思想が導入される初期のころにはつきもので、おそらく将来の人々は無人機が戦争で使われることに何の疑念も抱かなくなるのではないでしょうか。

  • スティーブ・ジョブズ、宇宙船みたいなビル建設を市議会で訴える

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    今週初めに WWDC にて、新 OS と iCloud を発表した直後の火曜日に、スティーブ・ジョブズが、クパティーノ市の市議会で、宇宙船みたいな形をして、世界一をめざすオフィスビルを市内に建設しようと訴えている様子がビデオで見られます。

    意外なエピソードも披露されています。ジョブズが13歳の時に、電話帳を見て、当時彼のアイドルであったヒューレット・パッカードの創業者の一人、ビル・ヒューレット に電話して、周波数カウンターのスペアパーツを直々にもらい、さらに夏休みにインターンシップで、当時クパチーノにあった HP の拠点で働く機会ももらい、やがて後に彼らがビジネスを縮小するときにその土地を売却することになった時に購入することになったのだそうです。

    彼の提案は、次の通りです。

    • 12,000人を収容する宇宙船みたいな円形ビルを建設
    • ビル建設にあたっては、アップルが世界中に作ったアップルストアの建築ノウハウを駆使
    • ビル以外の緑地を現在の土地よりも3.5倍に、植樹を現在の土地にあるものよりも6割増す
    • 地下駐車場および4階建ての駐車場建設
    • 天然ガスによる発電施設、グリッドによるバックアップ体制も整える

    新施設を建設する市側へのメリットとして、

    1. 市内でで最も多くの納税額を誇る企業からの税収
    2. 優秀な社員とその家族が住み続け、市民でありつづけること
    3. バイオフューエルを使ったバスサービス網の導入

    を挙げています。

    入居のターゲットは2015年だそうです。

    ステージ上で、自社製品を発表するときと同じ語り口で自社ビル建設を訴え、用意した Keynote 製と思われるプレゼンテーションスライドを使って視覚的に説明し、市議会議員を説得しています。

    こんな素晴らしいプレゼンテーションをされたら、市側が拒否する理由はないと思います。実際に彼がゆさぶりをかけていますが、近隣のマウンテン・ビュー市やほかの市に行くことも検討していることだそうです。クパティーノ市にしてみたら、さらなる観光名所となるはずですし、いろいろなメリットを考えると、この訴えは通るのではと個人的に思いますし、通ってほしいと思います。

  • ギークとスーツの考察

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    「ギーク」すなわち IT オタクと、「スーツ」すなわち企業幹部などの経営戦略立案に携わる人との間の議論はいろいろとなされていますが、この両者を兼ね備えたような人材の育成について論じた文章が公開されています。

    「ギーク・スーツ」の育成メカニズム
    http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2009/pdf/cs20090407.pdf

    この文章自体は、主に教育機関と企業での人材育成制度やシステムについて述べていますが、なるほど、ギークとスーツについてこういった論じ方もあるのかと思いました。ただ、なんとなく生真面目で面白くない文章だと思いました。そもそもスーツを着た人々が「ギーク・スーツ」とかしこまって論じているからこうなるのかもしれません。

    シリコンバレーに住んでいて思ったのは、エンジニアが非常に厚遇されているということです。自分の腕に自信のある人が集まり、彼らが面白いこと、関心のあることをとことん追求していくそのエネルギーは凄まじいもので、個々人のベクトルがスーツを着た人のうまい舵取りによって、その組織全体と強いてのコアコンピテンシーを確立していき、利益に結びつけていくと言うプロセスが、エンジニア、経営者、投資家、および彼らを取り巻く地域の人々によって見事に構成されています。エンジニアの意見がきちんと尊重され、それなりの待遇と報酬が与えられ、社会的地位と尊重も高いと感じました。

    そのプロセスの中で、できるエンジニアはビジネスセンスを磨いていくし、優秀な経営者はオタクな知識も身につけていくということで、ギークとスーツの間の壁が非常に薄いと思います。つまり、お互いがプロフェッショナルの見地から、自らの足りない部分を求めあうという体勢が出来上がっています。自らの足りない部分はこのようにして人に頼ってもいいし、場合によっては学校で勉強し直しにいくと言うこともできます。

    一方、日本の場合には、エンジニアの待遇が余りにも低いのには驚かされます。本文でもあるように、「きつい、きびしい、かえれない」という 3K 労働条件が有名になってしまっていますが、一方でこうしたエンジニアの舵取りを経営陣がうまくできていないということもあります。すなわち、なんでこんなところにリソースを注いで、誰も使わないような機能を必死になって実装するのだろうかと思うようなプロジェクトが実行されてしまったり、市場調査とマーケティングの機能をおざなりにするために、せっかくの技術が日の目を見ることなく世間から忘れ去られる運命に葬り去られてしまうということが多々あります。

    日本に帰ってきて仕事をして一年以上経って、感じるのは、スーツを着た人々が実は大して仕事をしていないのではと言うことです。会議のための会議を開催したり、挨拶だけのためにわざわざ人にあったり、形式を整えるために書類を書き直したりと、なくてもいい仕事をやっている人が非常に多いのにはあきれる思いです。よりによって、こうした人々が、ギークを扱う立場にあったりして、その結果目もあてられないようなエンジニアの冷遇が出てきてしまうのかと感じるようになりました。

    本論文で述べられている制度的な充実の必要性も重要だと思いますが、一方で、スーツな人々とギークな人々の間の現在のギャップに対する世間一般の認識、および両者の自らの仕事に対するプロフェッショナルとしての意識、さらにはスーツとギークの間の力関係の是正がなされないことには、「ギーク・スーツ」なる人々は生まれにくいのではと思います。

  • 日本製品が海外で苦戦する理由その1

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    「ガラパゴス化」している日本製品が海外で売れなくなったという声をよく見聞きするようになった。すなわち、日本市場に特化した製品があまりにも日本ローカル市場での独自の発展を遂げてしまい、海外での競争力を失う様子を、ガラパゴス島で独自の進化を遂げた生物種のようであると例える見方であり、独自の進化をとげるだけならまだ良くて、そうした種が安穏としているうちに、世界市場でもまれた競争力のある外来種がやってきて、日本産の種を駆逐してしまう事もよくある。アメリカから帰ってきてまだ半年経っていない今のうちに、これは「ガラパゴス」だと思うものを今後挙げていってみたい。

    今日、とある特急電車に乗ったら、足下が窮屈なのに驚いた。特急料金を払うのだから快適に車内でくつろぎたいのだが、足下がつっかえてやり場に困ってしまう。いくら狭い飛行機のエコノミークラスでもここまで足がつっかえる事は、バルクヘッド席くらいなものである。いやおそらくバルクヘッド席の方がまだよいかもしれない。

    ひざ部分の空間は問題ない。まあ前の座席の人が椅子を倒さなければつっかえる事もなく、欧米の鉄道でもこの位のスペースは標準的である。だが足下がここまでつっかえて不便に思う事はなかった。

    一般的に日本製品の足下の空間スペースの取り方は不十分だと感じる事が多い。日本車に乗るとよく膝や足がつっかえて無理な姿勢を余儀なくされる事がある。アメリカやヨーロッパでは186cmの身長は特異な事でもなく、よく見かける。彼らや彼女たちも、車の空間について自分とおなじような窮屈さを感じるのだろうか。

    日本の鉄道技術やサービスが海外に輸出されつつあるが、日本の規格をそのまま持ち込むという訳にもいかないだろう。製品デザインを考える際は、今後は平均的な日本人を想定してしまうと、かえって市場競争力を失ってしまうことにもなりかねない。一見コストがかかるように見えるかもしれないが、身体の小さな人、大きな人、不自由な人も含めた配慮をデザインに取り入れることによって、むしろ競争力がませると言えるかもしれない。