

小学校高学年の頃、5年生だったか6年生だったか正確には覚えていないが、テレビ神奈川のミュージックトマトで、初めてスリラー
のミュージックビデオを見たときは、びっくりしてしばらく動きが固まってしまった。最初はマイケル・ジャクソンをはじめとするダンサーたちがモンスターの格好をして踊っていることに驚いたが、「なんじゃこりゃ」と思って見ているうちにその踊りと曲とにのめり込まされてしまっていた。とにかく迫力のある音楽と踊りで、全部見終わった後、「これはすごい!」と思ったものである。洋楽を聴き始めた自分にとって、最初に強烈に印象に残った曲をもたらしたのがマイケル・ジャクソンであり、それ以降彼のアルバムは買ったことこそないのだが、テレビやラジオや店の BGM などで頻繁に彼の曲を聴くようになった。
実際に最近アメリカから日本に帰ってくる直前まで、アメリカでもラジオでよく彼の80年代の曲はかかっていた。アメリカ人の同僚とも「彼は最近は不思議な行動をとっているが、昔はいい曲を歌っていたものだった」と話していたところだった。
そんな彼が UCLA Medical Center で亡くなったというのはショックである。自分が16年前に留学していたのが UCLA であり、つい半年ほど前にも LA を旅行したときにちょうどこの地を訪れたばかりである。妻とともにキャンパスを歩きながら、Medical Center が広がるサウスキャンパスも工事が全部完了してすっかりきれいになったものだとしゃべっていたところだった。Northridge の地震で崩れた駐車場の下敷きになった人が、ヘリコプターで運ばれたのもこの病院で、そのときに復旧した直後のテレビをキャンパス内の寮で見ていたら、実際の生のヘリコプターの音と、テレビのスピーカーからのヘリコプターの音が同時に聞こえてきた、なんて話もしていた。まさにその病院にマイケル・ジャクソンが運ばれて、亡くなったということである。そのためか、どうも彼の死が身近に感じられてしまう。
ただ彼が安らかに眠ることを祈るばかりである。