今回の日本往復では、ANA を利用したが、さすがに機内エンターテイメントは充実していた。エコノミークラスも含めてすべての席でオンデマンドのビデオが楽しめる。往復で3本の映画を見たので、その感想文を忘れないうちに書いておこう。
“The Pursuit of Happyness“
http://www.sonypictures.com/homevideo/thepursuitofhappyness/
サンフランシスコの80年代を舞台にした、実話をもとにした映画。貧しい営業を演ずる Will Smith とその息子が、ひもじい生活をしながらも投資家への道を歩んでいく姿が描かれている。なじみのサンフランシスコの町並みが80年代風にアレンジされているのだが、現在でも見かける容器をドラム代わりにしてリズムに乗る人がチョイ役で出ているのもおもしろい。勤務中は、一秒でも無駄にしない彼の姿は参考にさせられる。
「それでもボクはやってない」
http://www.soreboku.jp/index.html
痴漢のえん罪について、裁判でどう戦っていくかを描いている。これも実はに基づいて、周訪正行監督が3年かけて作り出した映画だという。この映画を見て、改めて日本の満員電車の恐ろしさを認識した。以前からなるべく満員電車に乗らないようにする、万が一乗った場合は、両手を上に上げておく、などの対策はとっていたが、日本到着を前にして、その重要性を改めて認識した。また、仮に間違って警察に突き出された場合、辛抱強く何年も裁判で戦うか、それとも何万円か払って釈放されるか、どちらがよいか考えたが、どう考えてもどちらもよくない。ということで、これをきっかけに日本の司法制度が変わることを期待するばかりである。
周訪正行監督といえば、役所広司だが、彼は Shall We Dance のときもいい役だったし (同じ役を Richard Gere がやったのは間違いだった気がする) Babel でもいい演技をしていたし、本作品でも実直で信頼できる弁護士の役をしていた。どうも彼と一緒に出演する菊池凛子や瀬戸朝香の演技が評価されているが、自分としては役所広司がもうちょっと評価されてもよいのではと思う。
「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
http://www.go-bubble.com/index.html
月が変わって6月になってからANAの映画ラインアップに入れかわりがあった。今月からはいってきた本作品は、タイムマシンものの好きな自分としては、真っ先にみなければならなかった。タイムマシンが洗濯機であるというのははじめ強引すぎるとおもったが、「バブル」であることにひっかけたのだろう。
こういう作品はだいたい無理が生じがちで、見ていてこちらが気恥ずかしくなったり、見苦しくなったりする場面が多々あるのだが、本作品もそうだった。しかし、それらに突っ込みを入れながらみるのがまた楽しみでもある。家電からタイムマシンが偶然生まれるという設定、日本経済の破綻を救う唯一の方法が、バブル崩壊を食い止めるという発送、160cm以下、胴体周りが80cm以下という条件にタイムマシンの開発者とその娘がぴったりとはまるという条件、料亭での戦闘シーンなどは、突っ込みどころ満載である。
しかし、90年当時の六本木やディスコ (クラブではない、ディスコである) をうまいこと再現していた。肩パットの入った服、ボディコン、太い眉毛、ソバージュ、はちみつレモン、鉄骨飲料、森永Love、ポケベルなど、懐かしいものがよく再現されている。
ちなみに90年3月といえば、当時自分は浪人が決まり、陰鬱な思いをしていた頃である。華やかできらびやかな世相とは意識的に一線を画していた気がする。現役で受かった人々が派手に生活をしていたという噂を一部で聞きつつ、自分は家と予備校を往復し、精神的につらかったことを思い出した。当時はアルバイトの平均が時給1000円を超えるのが普通だったが、予備校で「俺らが大学はいったらそれも下がっちまうじゃねえの」などと、冗談半分でしゃべっていたが、それはあながち嘘ではなかった。
91年4月に大学に入り、先輩にとあるディスコに連れて行ってもらったことがあるが、なんだか寂しい気がしたのは、「自分が来るところではない」とはっきりと悟ったということもあるが、もうその頃ディスコブームが下火になりつつあったのをかいま見られたというのもあるのかもしれない。
それはともかく、突っ込みどころ満載のこの映画は、同年代の人々と集まってわいわいがやがや騒ぎながらみると楽しそうである。