グーグルの Android は主に携帯電話で多く使われていますが、オープンソースであることと、様々なハードウェアメーカーが関与していることを考えると、スマートフォン以外のむしろこういった使い方のほうが本領を発揮できるのかもしれません。
wimm wearable android module
http://www.designboom.com/weblog/cat/16/view/16015/wimm-wearable-android-module.html
WIMM ラボというところが、WIMM プラットフォームなるものを提唱しており、Android を載せた1平方インチ、すなわち 2.54 cm x 2.54 cm のタッチスクリーンをもつデバイスをいろいろなことに使おうと提案しています。腕時計、キーホルダー、万歩計、観測機器、その他色々と応用は考えられます。上記のサイトでは、携帯機器として、腕につけたり自転車につけたりと、モバイルデバイスの位置づけをしていますが、より応用させて、家電などの組み込み機器にも利用できるのではと思います。
たとえばつい最近体脂肪率が測れる体重計を買ったのですが、こういう装置にも Android を載せることがかんがえられます。すなわち、測定ごとにその記録をセーブしておいて、グラフで表示させる機能とか、WiFi 経由でネットにつないで、平均身長と平均体重からどのくらいかけ離れているかを表示したり、さらには食事のデータと連携させるとか、SNS と連携させてダイエット仲間を増やすとか、いろいろな応用ができます。
ネット接続の冷蔵庫なども出ましたがなんだか的を外したようで、あまり売れませんでした。原因はいろいろとあるのでしょうが、一つには Windows ベースのOS を載せていたということもあるのかもしれません。Windows は、デスクトップコンピューティング向けの OS として発展したものの、それ以外の分野での使用には根本的に向いていないということなのかもしれません。Windows Mobile を載せた携帯電話をちょっといじってみても、無理矢理小さなデバイスに Windows を載せてもあまり使いたいという気になりません。
組み込み用としては、TRON が幅広く使われていますが、ITRON や eTRON などどちらかといえば裏方的な使われ方でした。携帯電話や家電や測定機器やカード読み取り機など幅広い分野で使われてきた TRON ですが、一般の人々はトロンのトの字も知らないわけで、TRON といわれて思い浮かべるような画面も思い起こしづらい結果になっています (もっとも、スマートフォンユーザーが Android を知っているかといえばそうでもないのと事情は似ているのでしょうが)
象徴的な出来事としては、ITRON を載せた携帯電話が「ガラケー」と称され既に取り残された感が出てきて、急速に Android ベースのスマートフォンに置き換えられていることです。TRON と Android の決定的な違いは、ユーザーインターフェースで、Android を載せた携帯電話の方が使いやすいということで、幅広い年代からの支持を得るようになっています。この流れで行くと、今後は今まで TRON が使われていたところに Android が置き換わっていくということもあり得るかもしれません。たとえば、切符やチケットの自動販売機が TRON ベースのものから、タッチ操作の相性が良い Android ベースに置き換わるということは今後大いに考えられます。
特に、モトローラ・モビリティを買収したグーグルはこういった分野への進出にますます有利になっているわけで、そう考えると Android を現在のオープンな仕様から非公開のブラックボックスへと移行することはそうした可能性を狭めてしまう可能性があるのではないかと思います。