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  • 素粒子物理学に関しておすすめの本

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    宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)を読みました。宇宙の成り立ちや今後についての説明を方向付ける出だしから始まり、電磁気学、相対性理論、量子力学と物理学の発展を見て行き、基礎知識をつけて行きながら、いよいよここ半世紀くらいで急激に発展してきた標準理論についての解説に入ります。この文脈の中で日本人ノーベル賞受賞者の功績も述べられているので、なぜ小林さん、益川さん、南部さんがノーベル賞を取れたかについても、わかりやすく理解できるようになっています。

    最新の研究成果まで含めて、ここまでわかりやすく素粒子物理を解説する一般向けの本はいままでなかったのではないでしょうか。

    個人的にも、大学院の修士まで勉強した素粒子物理学ですが、この本で非常に良い復習ができるとともに、そこから十数年経ってわかってきた様々なことについても概要を知ることができました。

    宇宙の創成や、加速しながら膨張する宇宙の姿がどうなっているかについて、考えるのがわくわくするという人や、なぜ世の中は物質で満たされていて半物質は実験室で作る以外に存在しないのか、なぜ加速器を建設して、電子と陽電子、あるいは陽子どうしをぶつける実験をすると宇宙の創成がわかるのか、といった疑問を持つ人にとっては、非常に刺激的な内容だと思います。

    おすすめの一冊です。

  • 団塊世代を「ラブ&ピース世代」とする見方

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    後半に尻切れとんぼになっていますが、団塊世代に対しての批判が、下記の記事で展開されています。

    団塊世代はなぜペテン師リーダーを量産するのか
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/13033

    団塊世代の特に政治家を「ラブ&ピース世代」とする見方は面白いと思います。痛烈なのが、次の記述です。

    「団塊世代で政治家になったのは、ほかになれるものがなかったからだ。落ちこぼれですよ。そもそも、全共闘世代の我々が学生時代、激しく時の権力と戦っていた時にも、木の陰に隠れているような連中だった」

    本当かどうかは今さっと調べることができませんが、確かに今の政治家の皆さんの中には、全共闘時代から有名だった人々もおられるようなので、「木の陰に隠れている」というのはどれほど信憑性があるのかわかりません。しかし、全共闘で目立った活躍をした人たちが、その後有名になり過ぎで就職することができず、専門知識を身につけて弁護士や政治家になったというケースが多々あるというのはたまに聞きます。

    世代や集団を一般化してくくりつけるのは個人的にはあまり感心しないのですが、それでも当時の歴史を顧みると、それなりに当該世代が影響を受けたイベントを見ることによって、納得できることはあります。栗本慎一郎氏がパンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのかの中で、政治的陰謀としてビートルズが作られ、それまで反体制運動が世界的な波となっていた中で音楽や麻薬によってそれを鎮圧させるという意図があったのであろうという推測に触れていますが、このことを思い出しました。彼らが闘った後に「ラブ&ピース」という流れが意図的にしくまれていたとすれば、この流れを今でもその世代が受け継いでいることは予想できます。そういう意味でも上記の命名は的を得ていると思います。

    ただ、この見方が妥当であるとするならば、ラブ&ピースという概念はあくまで当時の反・反体制運動的なものであり、時代はもっと先を進んでいるわけですから、いつまでもその観念的な状態でとどまっていないで、もっと現実を見据えて先に進んでほしいとも思います。特に政治家ともなれば、彼らの一つ一つの決定が現在の世代のみならず未来の世代にも影響するわけですから、先を見据えた判断と行動を起こしてほしいものです。

     

  • 強みをさらに強くする経営

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    ダントツ経営―コマツが目指す「日本国籍グローバル企業」を読みました。現在コマツの会長である坂根正弘氏は、社長就任直後に会社の業績を V 字回復させ、今では世界中から優良企業として称される会社にまで成長させた実績を持っていますが、その後経験と背後の考え方を自ら述べた本です。

    経営的な視点から見たこの本の書評は、Lilac さんが書かれており、こちらを見ると要点がわかります。ここでは、主に IT の面から見て違った角度から感想を書いてみたいと思います。

    コムトラックスによる製品管理

    まず特筆すべきは、コムトラックスと呼ばれるシステムです。これは、コマツの建設機械に標準装備されている通信システムで、GPS を通して各建設機械の位置情報を送るのはもちろん、稼働状況や稼働時間などをコマツおよび販売代理店に送るものです。これにより、購入された車両がちゃんと使われているかどうかが確認できます。例えば中国では、建設機械をポンと現金で買える人はまだまだ少なく、ローンを組んで支払うことが多いですが、ちゃっかり使っているにも関わらず、「まだ使ってないから支払いは先に延ばしたい」というような言い訳が成り立たなくなります。また、各装置の稼働状況を調べることによって、どの部品が壊れそうかを見積もり、各代理店からお客さんに「そろそろ保守整備や部品交換を行った方が良いですよ」といったアドバイスができるようになります。さらに、地域全体としての稼働状況を調べることにより、世の中の景気動向をつかむことができ、これにより実際にコマツはリーマンショックが来る前に景気の悪化を予測でき、あらかじめ減産体制をとるなどの準備ができたということです。元々は盗難防止のために作られたシステムですが、現在では集められた情報の解析手法などが、直接経営ノウハウと結びつき、コマツならではの強みを引き出す強力なツールとなっているようです。

    ダントツな考え方による強みの更なる強化

    坂根氏ご自身の過去の経験から、強みをさらにのばし、弱いところは思い切って捨てるという方針をとっています。重要な性能やスペックで圧倒的な特徴を持たせ、競合メーカーが数年程度では追いつけないようなものを開発技術陣に作らせ、この結果ハイブリッド建機が生まれるに至っています。また機種数やオプション数も売れるものにしぼるとともに、本来の業務とは関係なかったシステム開発会社や電子金属会社を切り離すなどして、経営の合理化を行っています。

    また、社内導入システムも、通常業務に使用するものについては汎用ソフトを使う一方で、戦略的経営を遂行する上で差別化が図れる基礎となるコムトラックスや、無人運転システムのようなものは、自社内で開発しています。これを日本国内のみならず、海外でも徹底しているところがすごいところです。

    あれもこれもと手を出し、事業展開を広げるだけ広げた後は、なかなか手を引っ込められなくなるのが多く見られる日本企業ですが、コマツの場合には、この坂根氏のリーダーシップのもと強みに特化した経営方針が貫かれているようです。

    経営的な意味においても、システム構築の面で見ても、大変勉強になる本です。

  • なぜ女性は男性より勝っているのか

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    興味深い記事を見つけました。元弁護士で ABC ニュースの法務担当も勤めたことのある人が、女性を弁護するという立場に立って、様々な客観的なデータや事実をもとに、女性が男性よりも勝っているという主張を唱えています。

    Why women really are better at almost everything: Q&A with author Dan Abrams
    http://shine.yahoo.com/channel/life/why-women-really-are-better-at-almost-everything-q-a-with-author-dan-abrams-2460114/

    たとえば、嗅覚や味覚は女性の方が優れており、香水の中から汗のにおいを嗅ぎ付けたり、ビールやワインの微妙な味わいが男性よりもわかるということや、200 km 以上も走るような耐久性を要するものは女性が有利と言う事実があります。また、車の運転については、男性の方が空間認識能力や立体視の能力が高いので、駐車すると言うような動作は得意なのですが、統計的には男性の方が飲酒運転や無謀な運転をして事故を起こす確率が高く、保険も女性の方が掛け金が低いと言う事実があります。

    結局のところ、男性にとっての一番の問題は自信を持ちすぎることであり、一方女性にとっての最大の問題は、自身を過小評価してしまうということにあるようです。しかし、その分女性は謙虚に注意深く地道に取り組んでいくので、長期的に見た場合には、女性の方が男性よりも優位と言うことが多いようです。

  • 「ニッポン社会」入門

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    「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)を読みました。日本に十数年住むイギリス人記者の著者が、日本についての彼なりの考察を記していて、日本人が読んでもなるほどと気づかなかったことが書かれています。

    例えば1990年以降、日本は停滞していて「失われた10年」(最近は20年とも言われていますが) とよく言われていますが、著者のコリン・ジョイス氏はイギリス人らしく、この間に日本のサッカーとビールは格段に良くなっていると弁護してくれています。

    また、彼の一番のお気に入りの日本語として、「おニュー」という言葉を挙げています。この言葉を知った時に声を出して笑い、その日一日考えを思いめぐらせたというくらいだそうです。英単語と日本語の丁寧語を組み合わせて、何か新しいものを使う時の束の間の幸福感を見事に表していると、記者ならではの着眼点と表現力でジョイス氏の感動を伝えてくれています。

    また、新聞をきれいに折りたたんで読んでいる電車の中のサラリーマンについても触れていて、携帯性のためにイギリスの「タイムズ」紙が紙面を大判からタブロイド判に莫大なコストをかけて転換したエピソードを紹介し、もしイギリス人が日本人のように新聞を畳んで読めたら、そんなコストはかけなくて済んだろうにと嘆いています。

    彼が到着後、発電機の音に悩まされたというのですが、よくよく確かめてみると、あれはセミの鳴き声だったというエピソードが書かれていますが、セミの鳴き声は発電機の音に聞こえるのかと思うと大変意外ですが、面白い比較だと思います。

    日本語が簡単だという彼自身の見解も示しています。母音と子音の数が少ない点、イントネーションは平坦でよいという点において、発音は簡単であることをまず挙げています。また、文法に関しても、単数や複数の区別がないこと、性や格変化がないことや、不定冠詞や冠詞がないこと、さらには時勢もないことや、動詞の不規則変化も大したことがないという点で、学習における困難が少ないとしています。しかしこれは逆に言えば、我々が英語学習においていかに困難な道を歩まなければならないかを物語っているとも思いました。

    その他、第一章の出だしに出てくるプールの話は、自分自身がアメリカから帰国間もないころに体験したことがそのまま書かれていたので、「おーそうだそうだ」と心の中で拍手喝采でした。

    Twitter 全盛の時代にふさわしいトピックもあります。英語だと、35文字かかる次の表現

    a picture of a cormorant’s stomach and tail

    が、ローマ字では10文字で言えることに面白がっています。

    u no i to o no e

    ですが、漢字仮名交じりにすると、もっと字数が少なくて7文字で済みますね。

    鵜の胃と尾の絵

    英語と日本語の勉強にもなるうえ、自分たちが当たり前だと思っていた日本についての異なる見方にも触れることができ、暇つぶしに気楽に読める本です。

  • The Social Network 鑑賞

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    最近何かと話題になってきている Facebook の生い立ちを描いた The Social Network が今日から日本でも公開されていますが、さっそく観てきました。サービス立ち上げからあっという間にユーザー数が増えていき、会社が法人化していくにつれ主人公の Mark Zuckerberg 氏の周囲に様々な人々が近づいたり、離れていったりする様子がテンポよく流れていき、Facebook という会社の成長の躍動感がそのまま伝わってくるようでした。

    この躍動感は堀江貴文氏が拝金で描いていた「つきぬける」という感覚に似ていました。まあそもそもの展開が、インターネットのサービスを立ち上げたら瞬く間にユーザー数を増やしていき、それとともに主人公の周りにお金と人が集まってくるというものなので、共通性は確かにあります。また、本当の出来事と架空のストーリーが入り混じっているという点でも似たところがあります。ただ、今回の映画のほうが、実名が出てくるので、より現実味があります。

    ハーバード大学の舞台では、ビル・ゲイツや、現在オバマ政権で経済顧問を務めているサマーズ氏が出てきますが、そっくりとは言えないまでも、よく似た人を連れてきたなあと思いました。

    実際にあったエピソードを意識したシーンもさりげなく映画に入っていました。Sequioa Capital といえば、シリコンバレーではトップ中のトップのベンチャーキャピタルですが、彼らから投資を受けるという会合の時に、パジャマで現れ、なぜ我々に投資をしないほうがよいかというプレゼンテーションを行ったという伝説があります。そのエピソードを意識してか、主人公がパジャマで投資家に会いに行くというシーンがあったのですが、前後の脈絡も何もなく、わからない人にはわけのわからない展開になっているのではと思われます。

    それにしても今日妻に指摘されて気づいたのですが、Mark Zuckerberg という名前、完全に日本語に訳せますね。Zucker というのはドイツ語で砂糖という意味ですし、Berg はドイツ語で山です。Mark は英語の印ですので、彼の名前は日本語では「砂糖山印」です。 今ググってみたら、まだ誰もこういう使い方はしていないようです。ということで、これから使い始めてみます。

  • 国家の気概

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    北野幸伯氏が電子出版している国家の気概を読みました。世界と日本の歴史をひもとき、大局的な流れを示した上で現代の日本がおかれた状況をわかりやすく説明し、最後に我々がとるべき行動を示してくれています。

    ロシアの外交エリートが卒業する大学を出た北野氏は、彼らがいかに公開されている情報を読み取って判断していくかの思考パターンを熟知しており、既に著している三冊の本においてアメリカを一極が反映する世界から、多極化への移行を予言しています。そんな彼が着目するのは、国家のライフサイクルという概念です。イギリスやアメリカの繁栄と没落をライフサイクルの観点からわかりやすく説明し、日本の成長期は1990年にピークを迎え、その後は成熟期にあるとしています。一方、中国は日本に比べて30年遅れており、中国の成長がピークを迎えるのは2020年になるだろうと予測しています。

    そんな彼が最も危惧するのが、国家の舵取りについて、日本の為政者たちがアメリカの次に中国に指針を委ねることです。2009年に政権を取った民主党が既にその兆候を示しているとし、鳩山首相や小沢元幹事長の具体的な言動を用いながら、いかに日本が危機的な方向に向かっていたのかをわかりやすく説明しています。具体的には、外国人に地方参政権を与えることが、中国の共産党政権に対して国をのっとらせる最短経路につながると警告し、選挙民である我々読者に、外国人に地方参政権を与えることを公約としている政治家を選挙で選ばないようにすすめています。

    去年、ドイツで移民政策は失敗だったと既にメルケル首相が認める発言をしていますし、以前に書いたエントリーでもその具体例を挙げるビデオを紹介していますが、これを見る限りどう考えても安易な移民政策は国をますます混乱に陥れるとしか思えません。そんな安易な移民政策に加えて、日本国内に在住する外国人に地方参政権を与えるとなると、最大の利益を被るのは中国共産政府であるということが必然として予測できます。本書ではその予想されるシナリオをわかりやすく教えてくれ、いかにそのシナリオを打破すべきかの方策までわかりやすく示しています。

  • バカでも年収1000万円

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    バカでも年収1000万円を読みました。以前ウェブの記事で紹介されていた、伊藤氏の考え方がより綿密に本にまとまっているわけですが、様々な奥義や法則、スキルに通じる一貫した一つの信念が垣間みれます。

    すなわち、伊藤氏は、彼自身に対する周囲の人々からの信用を高める行動をとっているということです。別の言い方をすれば、堀江貴文氏が夢をかなえる「打ち出の小槌」で論じていた打ち出の小槌を最大限に利用しているということがいえると思います。

    彼の6大奥義とは、

    • 成功の糸
    • 超速行動
    • 弱点レーダー
    • 人に貯金
    • 夢は持つな
    • 逆さまの法則

    ですが、どれも伊藤氏への信用と安心感、そして次の仕事を彼に頼もうとおもわせるきっかけをつくっています。

    まず木曜日に現れる「成功の糸」というチャンスを確実に捉えて、今まで自分が見向きもしなかった選択肢をとることで、新しい予測不可能な事態に自らを陥れる行動を勧めています。「リスクはチャンス」という言葉もあるように、何も知らない不測の事態というのは得てしてリスクとしてとらえられがちですが、一方で新たなチャンスにつながるわけです。また、新しいことに次から次へと挑戦していける人というのは、得てしてエネルギッシュで人から好感を持たれるタイプだともいえます。

    超速行動は、迷う前に即座に決めて、決めたことの実行や実現にエネルギーを注ぐという考え方です。伊藤氏がいうように仕事というのは出来が50点や60点でもスピードが肝心ということも結構あり、超速行動により機敏に行動できて仕事が速いやつだと思わせられれば、周囲からの期待と信望も厚くなります。

    弱点レーダーの考え方も、自分に対する信頼を高める上では欠かせない要素です。会話中に相手が弱いと思われるポイントを把握し、そこに自分の存在価値を持ってくるというのは、自分に対する信用、すなわち堀江氏が言うところの心の中の打ち出の小槌を構築する上での基礎となるわけです。

    人に貯金という考え方も堀江氏の主張とつながります。堀江氏が言うように信頼さえあればお金に困ったときに周囲の人がなんとかしてくれるものですが、伊藤氏の言う人に貯金をしておくことで、そのような事態に陥ったときに貸しを返してもらうことが期待でき、これも信用構築のための行動といえます。

    夢は持つなという考え方も同意できます。いったん目標を決めてしまうと、その目標を目指すべく頑張ってしまい、もっと先にある目標を終えなくなってしまうという弊害も出てしまいます。もちろん、目標が達成できなかったときの自己嫌悪というのもあります。目標を持たずにひたすら邁進していくという考え方は、特に若くて経験が少ないうちは必要なことだと思います。また、そのような真摯な姿が信用を暑くするということもあります。

    逆さまの法則は、目的と手段をごっちゃにする人に勧めたい考え方です。伊藤氏も書いているように、英語の取得というのはそもそも英語が何かを実現するための手段であるということを考えたら、まずは何かしたいことを考え、それをするために英語が必要という環境を作った方が効率的で、自然と英語も身に付いてしまいます。また、5番目のポイントと通じることですが、目に見えている表層部分ではなく、さらにその奥に本質的要素が隠されているということはよくあり、結果を考えて行動するよりも、先にプロセスに着手して結果を追々見ていくと、却ってよい結果が得られるということもよくあると思います。

    これからの世の中、今までの既成概念や事実が通じないような場面が多数出てくる際に、この本のポイントというのは非常に有効になってくるのではと思います。また、堀江氏も伊藤氏も共通して述べている信用構築のための行動は、かなり意識して自分でも実践してきたいと思います。

  • 君がオヤジになる前に

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    堀江貴文 君がオヤジになる前に – Tokuma Media Plus Co.,Ltd.を iPhone アプリで読みました。端的に言えば、堀江氏によると、「オヤジ化」というのは思考停止状態になることで、全編を通じてこれを阻止すべく、アドバイスが書かれています。とにかく思考を続けていれば、緊張をして上がるということも防げるし、リスクも軽減できると説いています。

    20代から30代の様々なプロフィールを持った人々が、各章の最初に紹介され、その人の生き方や考え方について、堀江氏が感じることを書いています。ここでの記述を通して、彼は、ふだん Twitter やメールマガジンで書いている、世間一般的な常識や通念に対する彼自身の反論を、ロジカルに表しています。これらの反論は、常日頃から一般的に当然と思われている既存の概念や価値観に対して疑問を持つことが多い自分でも同意することが多く、非常に共感が持てます。

    堀江氏の思考方法の特徴として、論理的でありかつ割り切り方が非常に明快であるということがいえます。たとえ一見一般的な常識や概念からかけ離れていることでも、彼自身の判断に基づき、筋を通しているという点において、好感が持てます。

    彼自身の行動に関する記述を見ると、一見自分の興味の赴くままにいろいろなことに手を出しているようにおもえますが、実は全てを追っかけるのではなく自分が関係ないあるいはやっても無駄だと感じたものについてはバッサリ切り落としています。それがたとえば飲み会中の会話であろうとも、自分の会社の従業員であろうとも、一貫しています。

    また、日本で重要視されがちな職人魂にも懐疑的です。同じ仕事を何十年も続けてコツコツ続けるのは信じられないと喝破していますが、これは彼の思考停止を嫌がる性格からすると当然だと思います。職人芸というのはある意味で、一つのことに集中し、他のことには目もくれないということになりがちで、かつそれが日本ではもてはやされるということもあります。通常一芸に秀でていればよしとされますが、二芸も三芸もあると、「二足のわらじ」という言葉があるように、あまり快い文脈で使われるようでもない傾向があります。二足のわらじをはかずに、一つのことだけ集中していればよいと、周囲が期待するからこそ、当人はますます自分の芸を極めようとして、他のことがおろそかになり、その結果として思考が停止してしまい、自己流あるいは我流ができあがってしまうというのはよくあることです。堀江氏が言うように、何十年も何百年も世の中が変わらない時代だったらこういう態度でもよかったのでしょうが、現在のように色々な物事が瞬時に変化してしまう時代においては、そうやって思考停止になることが命取りになるとも言えます。

    興味深いのは、思考すればするほど成功の道が開けるというようなことは大前健一氏も訴えており、おそらくお互いに関係の全くない二人が同じことを訴えているということは、それだけ真実味があるということでしょう。

    以下、同意できない部分もありますが、印象に残ったポイントを列挙します。

    • 本来ならば「オヤジ世代」でない若者にまで、オヤジ予備軍、すなわち思考停止状態のものが蔓延しつつあり、社会システムに停滞感が出てしまっている。その傾向に歯止めをかけたい。
    • スタートは模倣でもよい。ただし、成功者のたどった道筋をただなぞるだけでは思考停止である。
    • テレビの内容が薄すぎる。時間当たりに得られるコンテンツの量が少ない
    • 上司に気に入られる事を考えるよりも法律に詳しくなった方が良い。
    • 一夫一婦は、日本人の大半が農民として田畑を耕していた時代に国家を維持するための知恵。今の時代にはそぐわない
    • タクシー運転手が空港で何時間も客待ちをするというのは思考停止状態であり、時間の無駄。最新の IT 機器を使って効率化し、顧客満足度を高める余地はまだまだある
    • 結婚後モテる必要がないという考え方は思考停止の始まり
    • あがり性は心配性であり、自分の能力を最大限に生かす努力をして準備をすれば、恐れることは何もない
    • 堀江氏にとって、恐怖は死のみ
    • 仕事先で、ひとこと、「お客さんを紹介してください」と言えば、仕事が来る。
    • 交際費はゼロでよい。仕事相手と飲むときは自分の財布を使う。ライブドア時代も会社で認める接待費はゼロ。
    • 政策秘書や、政策ブレーンになると、ひっぱりだこになる
    • 面接でやばいと思った人はやはり、仕事が任せられない。ライブドア時代、堀江氏はほとんどの新人を面接していた
    • 間接部門という考え方には同意できない。通常こういう呼ばれ方をする部門でもお金を稼ぐ手法は考えられるはず
    • 会社は、人さまのお金を預かって経営しているものである
    • 体のメンテナンスにはお金をかけるべき。堀江氏は定期的な運動や質の良い食事を専門家によるアドバイスをうけながらしっかりとっている
    • 虫歯よりも怖いのは歯周病
    • 若い人の中で、堀江氏を感動させるような存在は見られない。とくにビジネスの場における若者のパワーが弱まっている

    また夢をかなえる「打ち出の小槌」でも書かれていたことですが、ここでも儲かる仕事の大原則を書いています。

    • 元手がゼロ
    • 定期収入がある
    • 在庫リスクがない
    • 利益率がいい

    若いうちに読んでおきたい本であるし、この本でオヤジ化しているとされている人々にも得るところが多い本だと思いました。

  • なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?

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    なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?を読みました。最近読んだ堀江貴文氏の著述と比べると、若くして財を成した二人の共通点が見えてきて、それを実践すれば自分も?!と思いたくなります。

    著者のティモシー・フェリス氏が、お金持ちになる方法や、会社内で効率良く仕事をする方法、徹底的にアウトソーシングしてしまうコツを述べ、インターネット時代の新しい生き方を提案しています。彼は現在33歳ですが、この本を書いた当時はまだ20代だったはずです。その着眼点と洞察力は見事としか言わざるを得ません。

    以下、印象に残った点をまとめてみます。

    • これまでの時代の金持ちをオールドリッチとするならば、彼らは一日16時間働き、それを20代から60代まで続けた後に引退し、稼いだお金でリタイヤ生活を送る。これに対してこれからの時代を生きるニューリッチは、一気にお金を稼いだあと、ミニリタイヤをしてしばらくの間休暇をとってゆったりと過ごすなり、趣味に没頭するなりする。この様な生活は現在のネットを活用したアウトソーシングを駆使したお金の稼ぎ方を実行して行けば十分可能である。
    • 情報は自ら積極的に吸収しなくて良い。低インシュリンダイエットならぬ、低インフォメーションダイエットをおすすめする。すなわち、入ってくる情報を極力減らしてしまう。新聞もテレビも見ない。必要な情報は、周囲の人の話や街角の新聞売り場の見出しをみていれば勝手に入ってくる。
    • メールは一日のうちある決まった時間、例えば午後4時に一階だけチェックすると言うように習慣づける。こまめにチェックする必要はない。
    • 仕事はなるべく家でできるようにしよう。そうすれば自分でコントロールできる時間が増える。
    • パレートの法則、すなわち、80:20 の法則を徹底的に踏襲すること。たとえば稼ぎの8割を20%の顧客から得られているのであれば、残りの80%の顧客のことは切り捨ててしまう。
    • 若いうちに週80時間も働き、それを何十年か続けたのちに引退して、それからやりたかったことをやるというのは、賢い時間の使い方とは言えない。若くてエネルギーのあるうちに、お金を稼ぐ周期とリタイヤ後にととっておこうとした旅行や趣味へと時間を使うべき。
    • 会社には毎日行く必要はない。結果を出していれば、どこでどんな仕事をしていようと構わない。浮いた時間を別のことをするのに使った方が良い。
    • マネージャーとして、ある程度の金額までの裁量権は全面的に現場の担当者に任せてしまう。これにより、自分が承認しなければならないことは極力減らせると共に、現場で直ぐに対応できるようになり、顧客への対応が素早くできるようになっていいことづくめとなる。

    低インフォメーションダイエットについては、堀江氏とは全く正反対のことを筆者が書いているのが興味深いです。堀江氏はとにかく情報のシャワーを浴びて情報を徹底的に吸収して行けば、自ずと素晴らしい発想が生まれてくると力説しているのに対し、フェリス氏は別に新聞など読まなくても肝心なニュースは誰かが教えてくれるものだし、そもそもそうした情報は自ら積極的に追いかけるほどのものでもない都しています。この感覚は自分でも持っていて、かつては自分も日経新聞をとって読んでいましたが、あまりにも日本経済に対して悲観的で将来の見通しが暗くなりそうな気がするので、ある日取るのをやめたら気分が良くなったことを覚えています。それで困るかと言うと、特に困った覚えはありません。

    フェリス氏にも堀江氏にも共通して言えるのは、何もかも追いかけるのではなく、ある程度見切りをつけて自分が関係しないと思うものは、スパッと切り落としてしまう点です。すなわち、フェリス氏の場合には、情報入力を切り落としてますし、堀江氏の場合には、既存の人間関係やつきあいをバッサリと切り落としてしまう点です。堀江氏が数々の著作で書いているように、人間に与えられた時間をフル活用するためには、こうした切り捨てる姿勢が重要で、この点については両者で共通しているように思えます。両者ともアウトソーシングの重要性を説いていますが、堀江氏などは掃除や洗濯までも外部の業者に任せており、非常に徹底しています。

    フェリス氏は、メールのチェックはできるだけ少なくし、仕事は家で行おうと言っていますが、これはどうも100%納得できるものではありません。仕事を家でやっていると、プライベートの時間と区切りがつかなくなりがちなので、完全にプライベートと分けたい場合はあまりいいやり方ではないと思います。ただ、メールのチェックを減らす方向にについては同意です。自分も、Outlook が自動的に画面の右下にメールが来るたびにそのプレビューを表示する機能をオフにして、仕事の邪魔をされないようにしています。