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スペースシャトル、コロンビア号の最後の瞬間

今朝のニューヨーク・タイムズで、スペースシャトル、コロンビア号の事故調査を記した400ページにも及ぶ報告書についての記事が出ていた。

Report on Columbia Details How Astronauts Died
http://www.nytimes.com/2008/12/31/science/space/31NASA.html?_r=1&scp=2&sq=columbia&st=cse

報告では、スペースシャトルの打ち上げ時に外部燃料タンクから落下した耐熱フォームによって、左側の翼に損傷を受け、結局その傷が仇となり、大気圏突入時に機体の制御が不能となり、ありとあらゆる警告サインが点滅し、シャトルの乗組員たちは訓練で受けた通りの作業をこなそうとし、最後には激しい気体の揺れと気圧の低下により、意識がなくなった後、シャトルが爆発して粉々になったという一部始終を詳細にわたって述べているという。

報告書を書いた人たちも、亡くなった乗組員たちの同僚だった訳で、記事の最後の方にもあるように、調査の観点からと、心理的な観点からの両方において、困難な作業だったということは、想像に難くない。だが、この最後の瞬間にどういうことが起こったか、どういう術をとるべきであったか、ということを学び、今後の航空・宇宙開発に役立てることができれば、犠牲となった方達への最大の供養になるだろう。

結局のところ、スペースシャトルの構造自体があぶなっかしいもので、ロケットを飛ばして、人が乗るカプセルをそのロケットの先端にのせるという、昔のアポロ時代のやり方は、耐熱フォームが仮に燃料タンクから落下するようなことがあっても、全く問題ない訳で、安全面からいうとむしろ好ましい。スペースシャトルの置き換えとなる Constellation 計画におけるロケットでもこのアポロ時代と同じやり方を踏襲するというのは、進歩しているのか後退しているのかよくわからなくなってしまう。だが、飛行機のような離陸をして、地球の引力圏を抜け出せるような強力なエンジンは残念ながら今のところは不可能なので、結局このロケット型のやり方にしばらくは頼らざるを得ないのだろう。

報告書の発表を、冬休み期間中にして、乗組員たちの子供たちが学校で話題に取り上げられないように配慮したという心遣いもすばらしいと思った。

火星への次の探査

今日のニューヨーク・タイムズで、NASA が予算不足のため、次の火星への探査を遅らすか、キャンセルするかを考えているという記事があった。

New Cost Overrun Bedevils Planned Mission to Mars
http://www.nytimes.com/2008/10/10/science/space/10rover.html?scp=3&sq=NASA&st=cse

相変わらず NASA が使える予算が限られているためか、どのオプションをとっても先行きは明るくない。現行プロジェクトで Mars Science Laboratory という SUV 位の大きさを持つ探査ロボットを火星に送ると、$100 M すなわち約100億円がよけいにかかるという。もしこのお金が今払えないとなると、延期することもできるが、そうするとゆくゆくは約300億円がさらにかかるという。一方、キャンセルするということも考えられるが、そうすると今までつぎ込んできた1700億円というお金が台無しになってしまうという。

前回のエントリーで、なるべく人を送らずに宇宙開発をする方向性にあるといった人のことを書いたが、彼曰く、火星探査の成功する確率はだいたい20%だそうだ。となると、もしこの発言が本当だとすれば、そもそもプロジェクトの立案の仕方からして問題があったのではないかという気がしてくる。

実際にこの記事でも書いてあるが、今までの小型ロボットに比べて、このロボットは車一台並みの大きさになっており、それを火星に着陸させるだけで一苦労のようだ。パラシュートで降下した後、逆噴射して、ホバークラフトみたいな装置でロボット全体を宙に浮かせ、ロボットから足を伸ばせて着地させ、その着地の間にホバークラフトみたいな装置はどこかに飛んでいくという仕掛けなのだそうだ。こんな手のこんだ着陸方法をとらなくても、もっといいやり方はないのだろうか。

なんだか新しいことをいろいろとやろうとして、ドツボにはまる典型的なプロジェクトの展開になっているような気がするのは、自分が素人の門外漢だからだろうか。

基本的にはやはり宇宙開発は継続してほしいので、予算の無駄遣いをしないで、いいやり方を見いだしてほしいものである。

ケプラー計画

昨日のエントリーを書いた直後にニューヨーク・タイムズの科学欄をみたら、まさにそれに関する記事が出ていた。

For Alien Life-Seekers, New Reason to Hope
http://www.nytimes.com/2008/06/24/science/24angi.html?scp=4&sq=planet&st=nyt

ここ最近の惑星の発見は恒星からの光が微妙に揺らめくのをその周囲の惑星の重力によるものとして計算して算出しているのだが、この記事によると、2月に打ち上げられるケプラーという探索器により、今後は恒星からの光を惑星が横切って一瞬遮るような事象を見つけることができるようになるという。この方法によって、今までは重力の大きい惑星や恒星の近傍にある惑星しかとらえることができなかったのが、さらに小さくて恒星から程よい距離にある惑星をとらえることができるようになるという。

日本でこの計画に関する記事はないかと思ってググってみたら、こんなブログのエントリーがあったので紹介させていただくことにする。NASA のプロジェクトのサイトへのリンクも張られているし、実際に我々もこのプロジェクトに参加できるということもここでわかる。

ところで NASA といい、SETI といい、ともに Mountain View 市内に事務所を構えている。ぜひ自分が住むことになったらいきたいと思っていたが、そう思っているうちに5年が経とうとしている。ということで、ここに書いておいてぜひ近い将来にいくようにしよう。

宇宙人とあえる可能性が高まったかもしれない?!

時事のサイトをなにげに見ていたら、こんな記事を発見した。

「スーパー地球」3個発見=42光年先の恒星に−チリの天文台で観測・欧州チーム

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008062200095

これは非常に面白い報告である。というのも、太陽系のような恒星と惑星からなる集団のうち、太陽と地球のような関係を持つ星が多く見つかれば見つかるほど、地球のように生命を持つ惑星が期待できる確率が高まるからである。

1960年代に Frank Drake という人が Drake Equation (ドレーク方程式) というものを考案し、銀河系において地球人と交信が可能な文明を持つ生命体の存在する可能性を出そうとしている。この式では、「1つの恒星系で生命の存在が可能となる範囲にある惑星の平均数」というのを彼は当初 2 としているが、今回のような発見が重なれば、より正確なもっともらしい値が割り出せるようになる。

惑星の観測が可能になったのは実は90年代以降からで、まだまだ新しい発見がたくさん出てくると予想される。この記事にあるような発見によって、「地球と同じような惑星を持つ恒星がある確率」が増えることによって、宇宙人と交信できる可能性も少しは高まることになる。

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