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  • アフリカ人以外の現世人類にはネアンデルタール人の血が入っている

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    最新の遺伝学的研究によれば、アフリカ人以外の現代の人類には、ネアンデルタール人の血が混じっているのだそうです。

    ALL NON-AFRICANS PART NEANDERTHAL, GENETICS CONFIRM
    http://news.discovery.com/human/genetics-neanderthal-110718.html#mkcpgn=hknws1

    人間には、X 染色体と Y 染色体がありますが、アフリカ人以外の現世人類の X 染色体には、ネアンデルタール人由来のものが含まれているのだそうです。すなわち、現世人類がアフリカを出て中東に入ったあたりで、ネアンデルタール人との混血が発生し、このことが以後の寒冷地への適応を有利にし、その後の人類の進化に寄与したと考えられるようです。


    ハプロタイプ (haplotype) と呼ばれる遺伝的な構成情報を調べてみると、アフリカ以外の地域出身の人々が持っているハプロタイプが、2010年に解明されたネアンデルタール人の遺伝構成と一致することがわかり、これにより現世人類はネアンデルタール人の血が入っていることがわかったということです。


    絶滅したと思われるネアンデルタール人ですが、実は我々の血に彼らの血が受け継がれている、すなわちネアンデルタール人は我々の遠い祖先であると考えると、親しみがわいてきます。

  • 人類の祖先は男性が生地に留まり、女性が近隣に拡散するという構図だった

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    アウストラロピテクスの歯の化石に残っているストロンチウムなどの放射性同位体の量を調べることによって、彼らの女性の方がむしろ男性よりも思春期を過ぎてから、拡散して近隣のグループに移る傾向にあったということがわかったそうです。

    Teeth of Human Ancestors Hold Clues to Their Family Life
    http://www.nytimes.com/2011/06/02/science/02social.html

    ストロンチウム 90 は現在福島第一原子力発電所の周りで見つかって問題になっていますが、その同位体の分布は地域によって異なっています。土や岩石にこうした分布の偏りがあると、その分布の偏りがそのまま草木に吸収され、アウストラロピテクスが食物を摂取すると、そうした分布はそのまま歯のエナメル質に残るので、このエナメル質の内部に含まれるストロンチウムの同位体の分布を考察することにより、その個体がどの辺りに住んでいたかがわかるということです。

    実はチンパンジーの群れや狩猟民族では、オスや男性よりもメスや女性の方が生地を離れる傾向が既に見られており、今回の研究結果により、少なくとも我々の祖先がそうした傾向に合致した社会的行動をとっていたことがわかりました。

    UCLA の Joan B. Silk 教授は、

    It’s really nice to see there is biological continuity from chimpanzees to australopithecines,”

    と述べ、チンパンジーとアウストラロピテクスの間の連続性が見られるというのは非常に良いとしています。

    実はこの教授、自分が UCLA に行った時に教わった先生で、留学したからには日本でなかなか学べないことを勉強しようと思い、一般教養でとらなくてもよいのですが、彼女の人類学の授業をとりました。人気のある授業で、行動みたいな教室で大勢が授業を受けていましたが、大学院生による個別のセッションもあり、教える側と授業を受ける側とで割と緊密なやり取りがあったと思います。実際に化石のレプリカを触りながら、脊髄の穴が頭蓋骨の下ではなく側面にあることから、まだこの個体は直立歩行ではなく、前脚を地面につきながら歩いていたとか言うような考察をしたり、実際に近隣の動物園に行ってサルやチンパンジーやゴリラの観察をしてレポートを出すといったことをしたり、大変多くのことを学んだ授業でした。元々人類の歴史には興味がありましたが、この授業のおかげでかなり多くの理解を深められ、以後新聞で人類の祖先の話題が出てくるたびに積極的に追いかけるようになっています。

    業界では有名な Leakey 家のことや、Alan Walker といった業界では有名な人たちのこともこの授業を通して知りました。

    Silk 先生は当時妊娠されていて、授業の最後で、大きくなったお腹をさすりながら、

    これから君たちはいろいろなことを学び、いろいろな考えを持つにいたるかもしれない。しかし恐れることはない。なぜなら君らの考えは正しいのだから。

    というようなことを言われ、えらく興奮したものでした。

  • 人類は340万年も前から石器を使っていたかもしれない

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    ニューヨーク・タイムズで、人類の祖先が340万年も前から石器を使って、動物の肉をはいで食べていたかもしれないという記事がありました。

    Lucy’s Kin Carved Up a Meaty Meal, Scientists Say
    http://www.nytimes.com/2010/08/12/science/12tools.html?scp=1&sq=Lucy&st=Search

    これを読んで、いくつかの考えが浮かびました。というのも、この記事で報告されているように、もし340万年も前から人の祖先が石器を使って肉を食べていたとしたら、それはそれで興味深いことで、もし肉に飢えていたのなら、彼らは狩猟民族だったのか、それとも記事にあるように、落ちている死体やほかの肉食動物が食べた残骸を食べていたのか気になります。また、一方で、今週配達された Time には、動物たちが人間が考えていた以上に賢いということが書かれており、道具を使ってえさにありつく動物の例として、鳥やラッコやチンパンジーなど、けっこうたくさん挙げられます。

    またさらには、実は見つかった化石の傷跡は、人類の祖先がつけたものではなく、何かの偶発的な要因で、ついたとも考えられます。

    アフリカはこれから急速に経済発展が進んでいきそうですが、人々の経済活動が活発化し、建設工事が増えるにつれ、もっとたくさんの発見がもたらされるのかもしれません。

  • アルディがもたらす人類の祖先をめぐる新たな展開

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    今月初め、日本のメディアでも報道された、440万年前の人類の祖先に関する研究結果について、TIME が詳しく特集を組んでいたので読んでみた。

    Ardi Is a New Piece for the Evolution Puzzle
    http://www.time.com/time/health/article/0,8599,1927200,00.html

    アルディピテクス・ラミダス (Ardipitecus ramidus) と名付けられたこの化石は、40年ほど前にビートルズの Lucy in the Sky がかかっている中で見つかったルーシーの化石よりも120万年古い。略されて「アルディ」と名付けられたこの化石において、とりわけすばらしいのは、生物学上必要とされる頭蓋骨、歯、骨盤、腕と脚、そして手足と、全ての部位がそろっていることで、発掘に参加していたカリフォルニア大学バークレー校の Tim White 氏の生の声によれば、

    “To understand the biology, the parts you really want are the skull and teeth, the pelvis, the limbs and the hands and the feet. And we have all of them.”

    ということで、彼の興奮ぶりが伝わってくるようである。これらの骨は、他の植物や動物などの15万点にも登る化石とともに発掘され、かつてないほどの情報量がもたらされている。10月2日付けのサイエンス誌では、1994年から15年に渡ってエチオピアで発掘された出土品と調査結果を、10カ国から参加した47人による11の論文でまとめている。

    歯を見ると、彼らは雑食性だったようである。また、男性(オス?)の犬歯は、ゴリラやチンパンジーのそれと比べて鈍く、仲間同士で女性(メス?)をめぐって争ったようではなさそうだ。

    この犬歯をもって、アルディたちが二足歩行をしていたのではないかという研究者もいる。すなわち、彼らは争うよりも社会的な行動をすることを好み、子育てや食探しのために二足歩行を始めたとする説である。

    二足歩行の証拠は、骨盤と脚と足の骨に見られるが、同時に枝をつかみやすいような柔軟性を持つ手と、指が対峙して枝をつかみやすくなっている足を見ると、彼らが木の枝を上り下りしていた証拠もあり、アルディが完全に草原地帯に住んでいたというわけではないらしい。以前ならば人類の祖先は森から草原地帯へと住処を変え、そこで食べ物を得やすく、敵から逃れやすくなるように二足歩行が発達したという考えが定説だった。しかし、アルディが森の中で住んでいたということになると、むしろ違う考え方をとらざるを得ず、二足歩行により、子育てと食べ物の運搬がしやすくなったと考える方がよいとする研究者もいる。この辺りの見解は、古生物学者の間でも分かれているようだ。

    ダーウィンの進化論からすれば、アルディは猿から人への進化のちょうど中間に属するぴったりの存在となるらしい。ゴリラやチンパンジーは、手も足も同様に木の枝を巧みにつかめるような柔軟性がある一方、足に土踏まずがないために、二足歩行をしようとすると、左右によろめいてしまう。アルディの場合は、チンパンジーよりもよりものを巧みにつかめる手をもつ一方で、下半身はチンパンジーよりもより二足歩行に適した構造になっている。しかし、ルーシーなどのアウストラロピテクスや人間のような土踏まずはまだ発達しておらず、アルディたちも左右によろめきながら二足歩行していたらしい。

    asahi.com には、アルディの復元図が出ているが、サルトも人とも言えぬマンガみたいな姿をしている。というか、むしろ猿と人との中間を目指してあえてそのように描いたと見えなくもない。しかし、自分たちが子供の頃のネアンデルタール人がこれと大差ないように描かれていたのに対して、最近の最新の研究成果をもとにした復元模型はだいぶ生物としての息吹が感じられるようになってきていることを考えると、近い将来研究が進むにつれて、より説得力のある復元ができるようになるだろう。

  • ティラノサウルスの進化に疑問を投げかける発見

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    ニューヨーク・タイムズによると、従来のティラノサウルスの進化に関する定説を覆すような発見が、中国東北部でなされたという。

    Fossil Find Challenges Theories on T. Rex
    http://www.nytimes.com/2009/09/18/science/18dinosaur.html?_r=1&hp

    記事によると、この恐竜は ‘Raptorex kriegsteini” と名付けられ、1億2千5百万年前に生息していたらしい。体長は2.7メートル、体重は 150 パウンドというから、70kg もないくらいである。日本語では、「ラプトレックス」とでも呼ばれるのだろうか。

    特筆すべきは、ラプトレックスが小型ティラノサウルスとでも言うべき、ティラノサウルスの特徴を全て小さいままにもっているということである。すなわち、大きな頭、小さな前脚、強力なあご、長い脚といった特徴が、小さいままに備わっている。従来は、ティラノサウルスのこうした特徴は、種が巨大化するにつれて進化してきたものと考えられてきており、この説に従えば、古い年代のティラノサウルスの祖先がこうした特徴をそのまま兼ね備えているというのは考えづらかった。ところが、今こうしてほぼ完璧に近い一体が丸ごとでてきて、しかも小さいながらもそうしたティラノサウルスの特徴を全て持っているというので、衝撃的だと言うことになる。

    研究者によっては、既に見つかっている原始的なティラノサウルスが持っていた、長い前脚と短めの後ろ脚が、徐々に進化していき、後のティラノサウルスになるという過程からすれば、ラプトレックスがその中間に当たるのではという見方をしている。もしこれが正しいとすれば、今後は、ラプトレックスとティラノサウルスの間に位置するような化石が、1億年前から白亜紀後期の間の地層から出てきてほしいものである。

    それにしても、こういう発見があるたびに、考古学というのはある意味ばくちみたいなところがあると思う。もちろん事前の調査によって、ある程度のあたり付けはするのであろうが、化石が見つかるかどうかはほってみないとわからないという時点で、ばくちみたいである。さらに見つかった化石が従来の学説に当てはまらないようなものだとすると、その学説を唱えた研究者たちが見方を変えなくてはならなくなる。そうすると、自分の学説を打ち立てること自体がばくち的にも見える。

    もっとも、科学の研究というのは、どこでも似たような要素があって、実験をやって成功して何か新しい発見ができるかどうかというのはばくち的だし、自分が建てた理論が世に認められるかどうかというのもある程度は運に左右されるということもある。中には、名誉ある賞をいただけるかもしれないのに、日の目を見ることなくなくなられる方もおられる訳で、そういう事情は考古学に限らず、どこの世界でも見られることかもしれない。

  • ジェノグラフィックプロジェクト

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    昨日のエントリーで触れた、地球と宇宙の環境科学展~消えた生き物の謎と秘密~では、ナショナルジオグラフィックが協賛しているので、ジェノグラフィックプロジェクトに関しても展示があった。これは、ナショナルジオグラフィックと IBM が共同で行っているプロジェクトで、DNA のマーカー情報をもとに、祖先がどのような経路をたどって現在地に至ったかを教えてくれるものである。男性なら、Y染色体が、女性ならミトコンドリアが、子々孫々と伝わっていくので、それらについたマーカー情報と、地域ごとにそれらを持つ人々の統計情報を会わせれば、各個人の先祖がどのような経路を通って、アフリカ大陸から移動してきたかが大まかにわかるというものである。

    申し込んで送られてくるキット内に入っているつまようじみたいなもので、ほおの内側を削って送ると、一ヶ月余り立って、結果を教えてくれるというものである。

    route
    自分もアメリカにいる頃にやってみて、出た結果はご先祖様が中国の雲南地方を中心に、稲作を広めたグループに属するというものだった。これは、代々稲作を行ってきた父方の家系にマッチしている。もっとも、この稲作グループは東アジアに多く分布していったらしく、現在の多くの中国から朝鮮半島および日本の住人が同じような遺伝子パターンを持っているらしいのだが。

    いずれにせよ、この結果は大変興味深く、多くの人々に勧めたいプロジェクトである。

  • 日本科学未来館

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    お台場にある日本科学未来館に行ってみた。前から興味があったのだが、今回の訪問の主目的は、「地球と宇宙の環境科学展~消えた生き物の謎と秘密~」という特別展で展示されている、復元されたネアンデルタール人である。

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    このネアンデルタール人は、オランダで普段は死体から肉付けをして生前の姿を取り戻す仕事をしている双子の兄弟が、復元したものである。昨年の秋にアメリカでこの記事を読んで以来、実物が見たいと興味を持っていたのだが、日本で見られるとは思わなかった。

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    普段は骨だけしか紹介されないネアンデルタール人だが、いざ肉付けされた写真をこうやってみて見ると、けっこうどこかであったことのあるような顔をして、親しみがわいてくる。化石と DNA 情報の両方から、復元を試みたということで、それなりに現実味はある。たとえば、白い肌と赤毛であることは、DNA 鑑定の結果からだそうだ。目の色をどうするか悩んで、兄弟は当初青にしたらしいが、青い目は人類において7000年前に発生したものらしいということで、急遽変更になったという。

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    今回の特別展の目玉であるはずなのだが、恐竜や他の絶滅した生物に比べると、大変地味なひっそりとした展示になっていた。個人的にはもうちょっと目立つようにあつらえてもよかったのではないかと思った。

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    ただ、やはり先カンブリア紀のアノマノカリスやティラノサウルスのほぼ実物大のロボットの展示は目立つし、子供たちもこれらを見て喜んでいる。特にティラノサウルスのロボットは迫力がある。そばで見ているとやはりロボットみたいなガクガクした動きにはなっているものの、顔が自分のところに近寄ってくると、それなりに怖い気分になった。

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    もちろん、ロボットのように動いていなくても、大きな化石が静かに展示されているだけでも迫力がある。

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    展示企画者が意図していたのかどうかはわからないが、モアとドードーが隣り合って展示されていたのには感動した。ドラえもんで「モアよドードーよ永遠に」を読んだことのある人なら、ピンとくるはずである。

    マンガがらみで言うと、宇宙エレベーターや太陽光エネルギー発電の説明では、ガンダム00をつかって紹介されていた。

    ナショナルジオグラフィックも絡んでいるので、各個人の祖先がどのような経路で現在地にたどり着いたかを教えてくれるジェノグラフィックプロジェクトに関しての展示もあった。このプロジェクトについての詳細はまた後日述べたいと思う。残念ながら、日本語での検査キットの配布が行われていないので、日本ではほとんど無名のプロジェクトだが、大変に面白いプロジェクトであるので、もっと広めてほしいと思う。著名人がテストした結果が展示されていたが、同じ日本人でもこれだけ違う結果が出るものかと、感心した。ある人のものは自分がやったときと同じような、中国の雲南地方出身を示すものだったし、別の人の結果は、彼女の祖先の多くがベーリング海を渡ってアメリカ大陸に進んでいったというものだった。

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    常設展示では、子供たちが理科に興味を持ってもらえるような展示や案内が主体となっているが、大人でも楽しめる内容になっている。夏休みということで、家族連れが多い。しんかい2000や、H2 ロケットの模型、スーパーカミオカンデの模型や高エネルギー加速器研究機構 (KEK) での B 粒子実験など、最新の国家規模での研究や、調査の最新状況、および最新技術の展示がなされている。

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    マーケティング的な見地からすれば、スーパーカミオカンデや、KEK での展示は、小柴氏や小林氏、益川氏のノーベル賞受賞につながった実験をもっと積極的にアピールした方が、集客効果が上がると思う。しかし一方で、彼らがノーベル賞を取ったのは他にも様々な研究成果や実験結果が積み重なった結果であり、特に何かの実験を際立たせて世間一般の人々にアピールするものでもなく、現状の展示の仕方で十分だという見方もとれる。

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    ただ、子供たちに理科に対する興味と関心を高め、大人たちにももっと科学技術に対する積極的かつ肯定的な見方をひきつけるべきだという考えに立てば、ニュースなどの報道で話題になっていることをきっかけとして、お父さん、お母さん、および子供たちをひきつける要素がもっとあってもいいのではと思った(そういう意味では、宇宙エレベーターと太陽光発電のところでガンダム00が使われているのはいいアイディアだと思う)。

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    帰りは、フジテレビ前の空き地にて、ススキとコスモスを見ながら、秋の気配を感じた。このあとでガンダムを見に行ったが、それはまた別のエントリーに欠くことにしよう。

  • 霊長類の脳が巨大化した理由

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    霊長類が出現するよりもずっと昔、5000万年以上前に地球上に存在した生物の化石を調べることにより、いかに霊長類の脳が巨大化したかを説明する試みが下記の記事で述べられている。

    霊長類の脳が巨大化した理由に新説
    http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=18844008&expand

    記事によると、研究チームがこの生物の頭蓋骨の化石をもとに、脳の三次元データを構築した。このデータによると、この生物はおそらく木の上で実をとるなどの採集生活を行っており、そのための嗅覚は発達していたようだが、視覚はよくなかったことがわかるという。この生物は霊長類や猿やキツネザルなどの共通の祖先であるが、脳があまりにも小さいため、例えば木と木の間を飛び回るというような高度に視覚を求められるような芸当はできなかっただろうとされる。

    そこから、ある研究者は、こうした祖先が木と木の間を飛び回るようになって、視覚とともに脳が発達したとしている。

    どうもこの説は素直に受け止めることができない。今現在木の間を飛び交っている動物たちの脳がそんなに大きくないからだ。

    もっと別の考え方はできないだろうか。例えば、同じ木の上での生活でも、集団行動をしなければならなくなったとか、鳴き声によって異性を引きつけられる確率が高まり、それがやがて発声・発話につながっていったとか、何かこうちょっとでも霊長類、とりわけ人間に近い行動が欲しいと思う。今後どんな説が出てくるか楽しみである。

  • 新宿歴史博物館

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    昨日、四谷から品川に行く予定だったのだが、ちょっと時間が空いたのでしばらく四谷三丁目付近を散歩してみた。すると、新宿歴史博物館なるものがあることを発見した。大学時代にもこの辺りをうろついたはずなのだが、全く知らなかった。1989年1月に設立されていたということなので、大学在籍時には既に存在していたはずだが、まったく気づかなかった。

    展示内容は、旧石器時代から昭和初期までで、閑静な住宅地にある割には意外にも充実した内容となっている。新宿付近で発掘された縄文式土器や弥生式土器がけっこう展示してあるのだが、中世になると資料が極端に少なくなる。もそもと新宿区内で残っているものや発掘されたものがすくないためのようだ。

    「新宿」という地名は、17世紀末におかれた甲州街道の宿場町である「内藤新宿」から来ているということで、結構な栄えぶりだったようで、それを物語るかのように江戸時代以降の展示は充実していた。「内藤」というのは、新宿御苑周辺にすんでいた内藤家という大名からきていて、宿場自体は、現在の四谷四丁目交差点から新宿三丁目交差点まで広がっていたらしい。その宿場の模型を展示してあるのだが、これが精巧によくできていて驚かされる。当時は今の新宿三丁目の交差点から新宿駅に向かう方面はなにもなかったため、模型自体がカバーするのは今の伊勢丹から三越の間までである。新宿駅周辺が栄えだしたのは、1885年に日本鉄道 (現在の山手線) が開通して新宿駅が開業してからのことだそうだ。

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    蔵造りと呼ばれる建物の展示もあった。漆喰で壁をあつく塗っているので、防火建築となるとされていたらしく、商家が建てていたらしいのだが、関東大震災でこの建築が地震に弱いことが判明し、以後急速に都内から姿を消していったということだ。

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    急速に姿をなくしているといえば、床の間付きの和室である。最近は元和室の部屋でも畳を敷かずに床に置き換える傾向があるので、畳自体が少なくなってきている上、床の間自体もあまりみられなくなってきた。というか、そもそも床の間をたてるほどの一軒家がもはや都心に存在しなくなってきていると言った方がよいかもしれない。この写真にあるような和室というのは小さい頃よく慣れ親しんだものだったが、こうして次第に博物館でしかみられなくなっていくのかと思うと、自分がえらく年を取ったように思えた。

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    明治以降昭和にかけての展示も興味深い。多くの文学者が住んでいたということで、彼らに関する展示が多いが、特に夏目漱石は新宿区内で生まれて亡くなったということで、気合いの入りようがうかがえる。草枕の草稿などは非常に興味深かった。また、この時期に走っていたチンチン電車の模型もある。

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    電気、ガス、水道が完備された「文化住宅」の模型の展示もある。土間や和室以外にもしゃれた洋間があり、今考えるとよくこのような狭い空間に多くの要素を詰め込んだものだなあと感心させられる。この、「狭い空間に多くの要素を詰め込む」という気質は都市構造にも伺える気がするのだが、これはまた別途書きたい。

    昭和の新宿になると、東口付近のにぎわいぶりが伺える展示が見受けられる。個人的には高層ビルが建つ前の淀川浄水場のあたりの展示がないかと期待していたのだが、残念ながらそれはなかった。ただ、大学入学時に架け替えられていた四谷見附の古い橋の一部が展示されていたのは感慨深かった。

  • ネアンデルタール人

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    今月号の National Geographic では、ネアンデルタール人についての特集が組まれているが、非常に興味深い。最近の化石調査や遺伝子情報の研究をもとに、彼らの生態や生活について、かなり詳しく書かれている。

    ヨーロッパで見つかっている化石をみると、明らかに人間の手で傷つけられた傷が骨に残っているケースが結構あるのだという。このことから、ネアンデルタール人の間でカンニバリズム(人食い)の習慣があったと考えられている。しかし、肉をはいだのは同じネアンデルタール人ではなく、現世人類の祖先だったかもしれない。化石自体はヨーロッパ全域からシベリアにかけて多く見つかっており、彼らがユーラシア大陸の広大な部分を占めていたことがわかる。しかし全盛期でもヨーロッパには全部で総勢1万5千人ほどしかいなかったらしい。

    ほかにも見つかっている化石からは、大きな肺を有していたことから吸った空気が冷たくても体内で暖めることができたということ、脚が短いのは寒い地域に対応するためと考えられること、大人の男子でだいたい 150cm くらいまで成長したこと、しかし体重は 90kg くらいに達し、結構がっしりした体格だったこと、その体格を養うため、一日5000カロリーくらいの食料を必要としていたのではないかということがわかるそうだ。

    解読された DNA によれば、ネアンデルタール人は白い肌と赤い毛をもっていたそうだ。さらに言語をつかさどる能力も持っていたという。

    また、昨日のニューヨークタイムズによれば、ネアンデルタール人が住んでいた地域からムール貝や回遊魚の残骸が見つかっており、彼らがシーフードを楽しんでいたこともわかったという。

    科学が進むにつれて、こうした消えてしまった「別の人類」の姿が浮かび上がってくるのは非常におもしろい。