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  • 2012

      6 comments

    インデペンデンス・デイや、GODZILLA ゴジラでおなじみのローランド・エメリッヒの最新作、2012 を見てきた。端的にいえば、お金をかけた B 級映画をまた見てしまったという感想である。まだ見てない人で、これから見ようという人は以下の感想文を読まない方がいいかもしれない。



















    とにかく最初からめちゃくちゃだった。物理学者役の人が、「初めてニュートリノが物理反応を見せた」と発言した瞬間に、「ああ!この映画もうだめだ」と思ってしまった。1998年に既に日本の神岡鉱山跡地にあるスーパーカミオカンデで、ニュートリノ振動という物理現象に関する観測結果が発表されているわけだが、この映画の制作者はそれを無視していることがこれでわかってしまう。しかも、太陽から発せられたニュートリノが引き金となり、地殻変動を起こし、さらには地球の極を入れ替えてしまうなどということは考えられない。実際に、既に日本国内で強度のニュートリノビームをつくり、スーパーカミオカンデに向けて放出し、ニュートリノ振動を見るという実験が行われており、解析が進められつつあり、次期実験も計画されている。その間に茨城県と岐阜県の間で地殻変動が起きたなどという話は全くない。こうした実験をことごとく無視して、物理学者役の人に冒頭のようなことを言わせるのは、子供の教育上非常によくないと思い、嫌な予感がした。

    すると今度は、世界の危機に向けて、G8 の首脳が集まるというシーンが出てきた。残念ながらこれも時代が進んでしまって嘘くさくなってしまった。現在では、G7 とか、G8 とかの枠組みは終焉しており、今年9月からは、G20 の時代となっている。そもそも地球の危機を前もって知らせるのに、G8 などのような、限られた国の首脳を集めるということはあり得ず、もっとオープンに行われるか、もっと閉鎖的になされるかのどちらかだろう。ここでさらにこの映画の行く末が案じられてしまった。

    サンタモニカや、ロサンゼルスダウンタウンなど、なじみぶかい町が崩壊していく CG は圧巻であり、これを映画館の大スクリーンで見れたのは非常によかった。ただ、この映画の見所はそれだけと言ってもいいというくらいで、脚本はそもそもの話の出だしがでたらめな上、主人公はこれでもかというくらいのピンチにことごとく助かり、最後はいかにもハリウッド映画らしいわざとらしいハッピーエンドになるという点で、お金がかかっている割には安っぽい映画に見えてしまった。まあ、最近はそういう安っぽさに突っ込みをいれるのも楽しみになってきているのではあるが。ただ、そういう突っ込みができず、信じてしまう純粋な心を持った子供には見せたくない映画である。

    • そうそう、予告編で崩れ落ちるビルの合間を飛行機が
      すり抜けていく、というシーンをみて、CGがすごすぎる!
      と思いましたが、「それだけ」な予感がしたので、
      劇場で見るのはやめました(笑)

    • > kaori さん

      映画館の巨大スクリーンで、THX の音とともに CG を楽しむのだと割り切れば迫力ありますよ。ただ、ストーリー展開が弱いので、途中で飽きてしまう部分もありますので、やはり DVD を待つのがいいかもしれません。

    • インディペンデンス・デイは出張中にアメリカで見ましたが、あーアメリカ国内向けではこういう映画が受けるんだな、と思った記憶があります。まさかその後で日本で話題になるとは思いませんでしたが。
      それ以降、ハリウッド映画はアメリカ人向けの娯楽映画だと割り切っていますよ。

    • > じょー。さん

      そうですね、そもそもは、アメリカ人向けの娯楽なんですよね。なので、劇場でアメリカにいたときの雰囲気を味わうと言う意味も自分の中では多少あります。ただ、笑いのタイミングがちがったりして、ちょっと違和感があったりします。今回も政府が重大な発表をしなくてはならないというときに、政治家は何もないように振る舞っているだけだ、カリフォルニア州知事は元役者だなどという発言があったときは、一人でうけてました。

    • やはり”映像だけ”でしたか…。その映像は確かに気になっていたんですが、テレビでいいかな(笑)。
      近未来を扱うストーリーで、考証不足や時代遅れ感が出てしまうのは残念ですね。「わー無茶な、でもそういうこともあるかもしれない…」と思わせてくれたらSci-Fiとして成功かと。

    • > namiring さん

      そういう意味では中途半端な Sci-Fi だったのかもしれません。多極化が進もうとしている今となっては、G8 の首脳だけで未来の足取りを決めようと言う発想が古く感じられるようになってしまいました。

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